家計管理

リボ払いの残高と貯金、両方ある?手数料と利息を比べる計算表と、手元に残す額の決め方

約7分で読めます 出典照合済み(2026-10-10)

レシートと電卓
Photo: Unknown / CC0 / Rawpixel
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(家計・投資の助言ではありません。出典は末尾)。

リボ払いの残高があるのに、口座には貯金もある。そんな状態は珍しくありません。オーストラリアの大手銀行では、カード利用者の23%がそうでした。この記事は、1年の手数料と利息を並べる計算表と、手元に残す額を決める表を用意しました。残す額を先に決め、それを超える分だけを返済に回すのが基本です。

3行でわかる

  1. リボ残高と貯金を同時に持つと、手数料率と預金金利の差の分だけ損が出る。10万円を年15%と年0.2%で1年持つと、差は約14,800円(この記事の計算例)。
  2. オーストラリアの大手銀行では、カード利用者の23%が貯金とカードの借入れを同時に持ち、典型的な人は38か月のうち23か月その状態だった。コストを知らせる通知だけでは、返済額は変わらなかった。
  3. だから知るだけで終わらせず、表で「手元に残す額」と「返済に回す額」を決め、カード会社に繰り上げ返済の方法を確かめるところまで進める。

01 悩みの正体リボ残高と貯金を両方持つのは、なぜ?

リボ残高と貯金を両方持ってしまうのは、貯金を「いざというときのお金」、カードの残高を「毎月払う分」と、心の中で別々の財布に分けて考えやすいから。どちらも自然な考え方だが、手数料の差は毎月たまっていく。

貯金に手をつけるのは不安です。一方、リボ払いは毎月の支払額が一定なので、残高の大きさに目が向きにくくなります。カードで使いすぎてしまう仕組みは支払いの痛みの研究で、毎月の支払額に引っ張られる心理はリボ払いとアンカリングの研究で読めます。

02 科学的にわかっていること貯金とリボ残高を同時に持つ人は多い?

多い。オーストラリアの大手銀行では、カード利用者の23%が貯金とカードの借入れを同時に持っていた。コストを知らせる通知を送っても返済額は変わらず、知るだけでは動きにくいことも示された。

23%オーストラリアの大手銀行で、使える貯金とカードの借入れを同時に持っていたカード利用者の割合 [1]

Batista ら(2026)[1]

オーストラリア最大の銀行の記録を調べると、カード利用者の23%が、使える貯金とカードの借入れを同時に持っていた。重なっていた額の中央値は1,976豪ドル。典型的な人は、38か月のうち23か月この状態だった。3分の1を超える人は、貯金の方が借入れより多かった。貯金で返していれば、利息を年230豪ドル以上減らせたと試算されている。

対象: 同じ銀行の利用者。詳しい記録の分析は同意した2,307人の2019年1月〜2022年2月 / 限界: 1つの銀行の結果で、日本のリボ払いの手数料や預金の金利とは条件が違う。

Batista ら(2026)の実験 [1]

同時に持っていた125,328人を対象に、銀行のアプリで「返済に使える貯金がある」「その状態にはコストがかかる」と知らせた。通知を受けた人は返済の回数が増え、最低額より多く払う人も出たが、返済の額にははっきりした変化がなかった。

対象: 2020年2月17日〜3月18日のオーストラリアの銀行利用者 / 限界: 通知は1か月に最大2回と軽いもので、新型コロナの影響が始まる時期と重なっていた。

Bufe ら(2022)[2]

米国の低・中所得の3,911人を2回調べた。手元の貯金が中央値より少ない人では、急な出費のあと家計の安心感がはっきり下がったが、多い人でははっきりした低下は見られなかった(2つの組の差そのものは、はっきりしたものではない)。クレジットカードを持っていることは、落ち込みを和らげる方向には働いておらず、むしろ下がる方向だった(はっきりした差ではない)。

対象: 2018年に税申告ソフトを使った米国の低・中所得の人 / 限界: 調査データで、学生や単身者が多い。貯金をいくら残せばよいかまでは示していない。

03 今日からできる小さな一歩リボの手数料と貯金の利息は、1年でどれくらい違う?

リボの手数料と貯金の利息の差は、同時に持っている額×(手数料率−預金金利)でおおよそ出せる。年15%と年0.2%なら、10万円で1年に約14,800円の差になる。

下の表は、手数料率を年15%、預金金利を年0.2%と仮定し、残高が1年間同じだったときの目安です。実際の率は、カードの明細や預金の通帳で確かめて置き換えてください。返済が進めば残高が減るので、実際の手数料はこれより少なくなります。

同時に持っている額1年の手数料(年15%)1年の利息(年0.2%)差
5万円約7,500円約100円約7,400円
10万円約15,000円約200円約14,800円
20万円約30,000円約400円約29,600円
30万円約45,000円約600円約44,400円

次に、自分の数字で「返済に回せる額」を出します。右の列は計算のしかたを示すための例で、平均ではありません。

項目どこで確かめる例
A リボ払いの残高カードの明細の「支払残高」20万円
B 手数料率(年)カードの明細や会員ページ15%
C すぐ使える貯金普通預金などの残高50万円
D 手元に残す額自分で決める(急な出費に備える分)40万円
E 返済に回せる額AとC−Dの小さい方10万円
F 1年で減る手数料の目安E×B約1万5,000円
1

明細でAとBを確かめる

「支払残高」の欄と、手数料の率の記載を見ます。わからなければ、カード会社の会員ページで確かめます。

所要 5分

2

Dの「手元に残す額」を先に決める

急な出費に備えて手元に置いておきたい額を、自分の生活に合わせて決めます。ここは貯金の役目なので、削りすぎないようにします [2]。

所要 5分

3

カード会社に繰り上げ返済の方法を聞く

残高の一部や全部を前倒しで返す方法は、カード会社によって違います。自動リボの設定を解除しても、それまでの残高は一括払いに変わらないので、返済を申し出ます [3]。

所要 10分

04 続けるためのコツ返した後、また同じ状態に戻らないためには?

返した後に戻らないためには、自動リボの設定と支払い方を確かめ、同じカードで使った分をその月に払える範囲にとどめる。研究では、知らせを受けても返済額は変わらなかったので、仕組みで止める方がよいと考えられる。

05よくある質問

リボ払いの残高があるのに貯金もあるのは、損なの?

手数料率が貯金の金利より高ければ、両方を持っている額の分だけ、1年で差が出ます。例えば10万円を年15%のリボ残高と年0.2%の預金で同時に持つと、残高が1年同じなら手数料は約15,000円、利息は約200円です。ただし、急な出費に備える貯金まで全部返済に回す必要はありません。

貯金を全部使って、リボ払いを返してしまっていい?

おすすめしません。急な出費に備える分は手元に残します。米国の低・中所得の人の調査では、手元の貯金が中央値より少ない人では、急な出費のあと家計の安心感がはっきり下がりましたが、多い人でははっきりした低下は見られませんでした(2つの組の差そのものは、はっきりしたものではありません)。残す額を先に決め、それを超える分だけを返済に回します。

リボ払いを一括で返すには、どうすればいい?

残高の一部や全部を前倒しで返す方法は、カード会社によって違います。カード会社の会員ページや窓口で確かめてください。国民生活センターは、自動リボの設定を解除しても、それまでの残高は一括払いに変わらないため、繰り上げ返済を申し出る必要があると注意を呼びかけています。

リボ払いのことで、どこに相談できる?

リボ払いの設定に気づかなかった、請求の内容がわからないなどのトラブルは、消費者ホットライン(188)に電話すると、近くの消費生活センターなどを案内してもらえます。

「キャッシュレス・分割・リボ」を順に読む
なぜ → 気づく → やってしまったら → 使う(この記事)
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出典

  1. Batista, R. M., Mao, E., Sussman, A. B., Mahoney, N., & Min, J. (2026). Disclosing the costs of co-holding liquid assets and high-interest debt has limited impact on behavior. PNAS Nexus, 5(8), pgag256. https://doi.org/10.1093/pnasnexus/pgag256
  2. Bufe, S., Roll, S., Kondratjeva, O., Skees, S., & Grinstein-Weiss, M. (2022). Financial Shocks and Financial Well-Being: What Builds Resiliency in Lower-Income Households? Social Indicators Research, 161(1), 379-407. https://doi.org/10.1007/s11205-021-02828-y
  3. 国民生活センター「『自動リボ払い』を解除したはずなのに、リボ払いが終わらない?」 https://www.kokusen.go.jp/t_box/data/t_box-faq_qa2017_24.html
  4. 消費者庁「消費者ホットライン」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/