浪費・衝動買い

ご褒美買い・ストレス買いのくせに気づくには?買う前の気分と「言い訳」を書き残す、1週間の振り返り表

約7分で読めます 出典照合済み(2026-10-10)

カフェのフルーツの盛り合わせ
Photo: Bahnfrend / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(家計・投資の助言ではありません。出典は末尾)。

「今日は頑張ったから」「なんだか気分が晴れないから」。ご褒美やストレスで買う物は、そのときは理由がはっきりしているのに、あとで思い返すとよく覚えていません。研究では、悲しい気分の人は物に高い値段をつけやすく、しかも本人は気分のせいだと気づきにくいとされています。だから、くせに気づく近道は、その場の気分と理由を書き残すことです。

3行でわかる

  1. 米国の大学生111人の実験では、悲しい映像を見た人は、水筒に平均6.42ドルの値段をつけ、中立な映像を見た人(5.35ドル)より高かった。気分の影響は自分では気づきにくい。
  2. トルコの694人の調査では、不安や気分の落ち込みが強い人ほど、ネットの買い物がやめにくい傾向があった。ストレスの点数そのものとの関連ははっきりしなかった。
  3. 1週間、買う前の気分・心の中の理由・翌日の満足を書き残す表と、7つの質問で、自分の「ご褒美買い」の型が見えてくる。

01 悩みの正体ご褒美買いやストレス買いは、なぜ自分で気づきにくい?

ご褒美買いやストレス買いが気づきにくいのは、気分が値段の感じ方を変えても、本人はそれを気分のせいだと思わないから。しかも「頑張ったから」という理由がつくと、その買い物は正しく見える。

「頑張ったから許される」と感じる心のしくみはご褒美がやめられない理由で、落ち込んだときの買い物はリテールセラピーの研究で扱いました。この記事は、自分にそのくせがあるかを確かめるための振り返りです。

02 科学的にわかっていること気分で、買い物の判断はどれくらい変わる?

悲しい気分の人は、同じ物に約2割高い値段をつけたという実験がある。不安や落ち込みは、ネットの買い物のやめにくさとも結びついていた。ただし、一時的なストレスで判断が変わるとは限らない。

Garg・Williams・Lerner(2018)[1]

米国の大学生111人が、悲しい映像か中立な映像を見たあと、水筒をもらうか現金をもらうかを0.5ドル刻みで選んだ。悲しい映像を見た人が水筒につけた値段は平均6.42ドルで、中立な映像の人(5.35ドル)より高かった。ポップコーンと飲み物で気を紛らわせられる条件でも、この差は残った。

対象: 米国の大学生(授業の単位と引き換えに参加) / 限界: 1つの品物で調べた実験室の結果。元の研究とまとめた効果量は、小さめから中くらい(d=0.43)だった。

Erzincanlı ら(2024)[2]

トルコの1都市の消費者694人に、ネットの買い物のやめにくさ、気分、自制心、お金への考え方を尋ねた。不安と気分の落ち込みが強い人ほど、ネットの買い物がやめにくい傾向があった。お金への考え方(金融に対する態度)の点数が高い人ほど、やめにくさは低かった。ストレスと自制心には、はっきりした関連が見られなかった。

対象: 協力を申し出た人の調査(無作為に選んだ集団ではない) / 限界: 一時点の調査で、気分が原因とまでは言えない。

Müller ら(2025)[3]

ネットの買い物をやめられない女性63人と、問題のない女性64人を比べた。やめられない人は、買い物サイトの画像を見たときに「欲しい」「気持ちが高ぶる」という反応が強かった。一方、人前で話す課題で一時的にストレスをかけても、こうした反応は強まらなかった。

対象: ドイツの研究チームが集めた女性 / 限界: 実験室でかけた短いストレスで、日々の疲れや長く続くストレスとは違う。

Prinsen ら(2018)[4]

女性136人が、1週間、1日8回、食べ物の誘惑と、食べることを正当化できる理由(「頑張ったから」など)があったかを記録した。理由がある場面では、誘惑と迷いの結びつきが弱かった。食べすぎた後でも、理由があった人は次の誘惑にうまく対処できていた。

対象: オランダの大学の研究チームが集めた女性 / 限界: 食べ物の研究で、お金のご褒美にそのまま当てはまるとは限らない。理由づけが「いつも悪い」わけではないことを示す。

6.42ドル 対 5.35ドル悲しい映像を見た人と、中立な映像を見た人が、同じ水筒につけた値段の平均(米国の大学生111人)[1]

03 今日からできる小さな一歩自分のご褒美買いの型は、どう確かめる?

ご褒美買いの型は、1週間、買うたびに「買う前の気分」「心の中の理由」「翌日の満足」を1行ずつ書くと見えてくる。そのうえで下の7つの質問に答え、「はい」の番号を確かめる。

記録は次のような表で十分です。例の行は書き方の見本です。

日時買った物・金額買う前の気分心の中の理由翌日の満足(◎○△)
例: 水曜 22時例: コンビニのスイーツ 600円例: 疲れた・少し落ち込み例: 「今週は頑張った」例: ○
例: 土曜 15時例: ネットで服 7,000円例: 退屈・SNSを見ていた例: 「セールだから」例: △

1週間たったら、表を見ながら次の7つに「はい」か「いいえ」で答えます。研究で決められた採点基準ではなく、気づくための質問です。

番号質問もとにした研究
1落ち込んだ日の買い物は、ふだんより高い物を選んでいた?悲しい気分で値段が上がった実験 [1]
2記録をつける前は「自分は気分で買っていない」と思っていた?気分の影響に本人は気づきにくい [1]
3不安や落ち込みが続く週に、ネットで買う回数が増えていた?不安・落ち込みとネットの買い物 [2]
4買い物アプリや広告の画像を見ただけで、強く欲しくなった?画像への反応の強さ [3]
5「頑張ったから」「今日は特別」という理由が、週に何度も出てきた?正当化する理由 [4]
6理由をつけて買った翌日、ふだんの予算に戻れなかった?理由づけの後の立て直し [4]
7翌日の満足が「△」の買い物が、半分以上あった?記録から見る、この記事の項目
1

スマホのメモに、表の見出しだけ作る

「日時/物・金額/気分/理由/翌日の満足」の5つを1行目に書きます。

所要 2分

2

買うたびに、買う前の気分と理由を書く

支払いの直前か直後に、気分を一言(疲れた、退屈、うれしい等)と、頭に浮かんだ理由を書きます。翌日の朝に満足の欄を埋めます。

所要 1回30秒

3

7日目に7つの質問に答える

「はい」の番号と、多かった気分・理由を1つずつメモします。

所要 5分

04 続けるためのコツご褒美買いの型がわかったら、どうする?

型がわかったら、ご褒美そのものをやめるより、「はい」の番号に合う工夫を1つだけ選ぶ。理由をつけて楽しむ買い物は悪いとは限らず、翌日に予算へ戻れるかを目安にするとよい。

05よくある質問

ストレス買いかどうか、どう見分ければいい?

買う前の気分と、頭に浮かんだ理由を書き残すのが手軽な方法です。悲しい気分の人は物に高い値段をつけやすいという実験があり、本人は気分のせいだと気づきにくいとも指摘されています。1週間記録して、落ち込んだ日や疲れた日に買い物が集まっていないかを見ます。

自分へのご褒美は、やめた方がいい?

やめる必要はありません。食べ物の誘惑を調べた研究では、「頑張ったから」などの理由があった人は、食べすぎた後も次の誘惑にうまく対処できていました。この記事では、ご褒美の翌日にふだんの予算へ戻れるかどうかを目安にしています。

ストレスがたまると、買い物が増えるの?

研究の結果は一様ではありません。トルコの694人の調査では、不安や気分の落ち込みとネットの買い物のやめにくさは結びついていましたが、ストレスの点数とは関連がはっきりしませんでした。実験で短いストレスをかけても、買い物画像への反応は強まりませんでした。

記録は何日つければいい?

この記事では1週間を目安にしています。平日と週末の両方が入り、気分と買い物の組み合わせがいくつか集まるためです。研究で決められた日数ではないので、続けやすい長さで構いません。

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出典

  1. Garg, N., Williams, L. A., & Lerner, J. S. (2018). The misery-is-not-miserly effect revisited: Replication despite opportunities for compensatory consumption. PLOS One, 13(6), e0199433. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0199433
  2. Erzincanlı, Y., Akbulut, G., Çubukcu, B. B., & Taş, H. G. (2024). Role of self-control, financial attitude, depression, anxiety, and stress in predicting consumers' online shopping addiction. Frontiers in Public Health, 12, 1382910. https://doi.org/10.3389/fpubh.2024.1382910
  3. Müller, A., Joshi, M., Kessling, A., Erdal, N., Tilk, K., Merz, C. J., Wolf, O. T., Wegmann, E., & Brand, M. (2025). Effects of acute stress on cue reactivity and implicit cognitions in online compulsive buying-shopping disorder. Journal of Behavioral Addictions, 14(1), 534-547. https://doi.org/10.1556/2006.2025.00002
  4. Prinsen, S., Evers, C., Wijngaards, L., van Vliet, R., & de Ridder, D. (2018). Does Self-Licensing Benefit Self-Regulation Over Time? An Ecological Momentary Assessment Study of Food Temptations. Personality and Social Psychology Bulletin, 44(6), 914-927. https://doi.org/10.1177/0146167218754509